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一皮むけました [生活]

次女。矯正をしたいと言いはじめ、祖母を口説く。祖母と2人でぐんぐん話が進み、いよいよ歯医者さんの候補が決まり、、、結局は私が参戦。
矯正の手法は、いろいろとあるようだけれど、素人はきちんと話を聞いてみないとわからない。
矯正相談には2件行った。

次女と母が見つけた矯正歯科へ相談に行くと、「抜歯した直後が1番動かせるので、歯を積極的に抜いて?ぐいぐい進めていく」手法の歯医者さんだった。「ケガをした後の治る力を利用する」みたいな考えだと思うので、理には適っていると思うのだけど、「抜いた直後に装置を入れる」なんて考えるだけで鳥肌が立ちそうな方法論。

次女はすぐにでもスタートしたいので、「もうここでいいし歯なんて4本抜いたっていい」って言うけれど、「今生えている歯を4本も抜く」という考え方が私的にはしっくりこなかった。
なので、結局、自分も次女の熱に巻き込まれ、「歯を抜かない」という考えの矯正歯科であり、
彼女の極度のアレルギーに対応してくれる矯正歯科を探す事になった。

「歯を抜かない」という看板を掲げている矯正歯科は意外とすぐに見つかった。母と次女を説得し、もう一度、矯正相談へ。
アレルギーに関しては、装置の材料の問題があるので、矯正するとしたら、装置に使用するであろう金属を教えてもらい、それを持って金属アレルギーのパッチテストをしてくれる病院を探すことにした。皮膚科でも意外と金属パッチテストをしてくれる所は少ないようで、これまた探すまでに時間がかかり、次女の予定とパッチテストができる時間が合う病院を見つけ予約を入れるもなかなか予約が取れず、巡り巡って地元の病院でようやくパッチテストにこぎつけた。パッチテストは1日やそこいらで終わるのかと思いきや1週間かかった。

金属をつけた所の場所が消えてしまわないように背中に油性のマジックで何度も書き直す。部活もするし汗はたくさんかくし、シャワーも浴びるから見事にわからなくなりながら。翌日の反応と遅発的な反応を加味し、何の金属にアレルギーがあるか診断してもらった。

それを持って、また矯正歯科へ。
全てをトータルすると一般的なワイヤーの装置ではなく、マウスピースの方が安全だということでマウスピースを選択。

歯型や顔のレントゲンを撮って、そこから、どうやって歯を動かしていくのかを先生が設計。
その設計で進むとしたら、まだ生えていない親知らずを4本抜く事が前提になるようだった。
「歯を抜かない歯医者さん」を選んだけれど、やっぱり抜く事になる衝撃。
ま、スペースがなければ、矯正なんてできる訳がない。そして、眠っている親知らずを抜くのだから、今、生えている歯を抜くよりはデメリットが小さいとは思えた。

これだけの道のりを費やしてきて「やめます」なんて考えは浮かばない。腹をくくって抜歯を決意した。


ところが彼女は薬でもアレルギーが出た事がある程のアレルギーの強者。そんじょそこらの歯医者さんでは手に負えず、2才から中3までアレルギーでお世話になっていた病院の歯科口腔外科に紹介状を持っていくことになった。
予約の電話を入れると紹介状のお名前の先生の初診が受けられるのが早くて2ヶ月後。
泣く泣くその日程で予約をとり、初診から1ヶ月後に1回目の抜歯をすることになった。

その抜歯の前に麻酔や術後の薬の確認をアレルギーで通院している病院で相談し、術後の投薬を院内で行い、トラブルがないか待機してから帰宅する方向で対応が決まった。

エピペン持参でのぞむ抜歯当日。
ドキドキだったけれど、1時間程かけて抜歯が行われ、麻酔によるアレルギーは出ずにすんだ。
あとは薬がクリアできれば、安心という所で、
もう1つの不安材料を取り除いておく必要があった。


術日は、「東京都高等学校新人選手権大会」の1週間前に予定したつもりだったのだけれど、大会日程が本決まりになると、なんと抜歯した4日後が大会になっていた。抜歯して3日位は腫れが酷いピークだというから、大会前の練習は無理じゃない?と母親の私は思う。が、次女の事だから、お医者さんの指示でなければ言うことはきかないだろうと、次女のいる前で先生に尋ねた。
「週末大会なんですけれど、いつから運動してもいいですか?」と。先生は穏やかな顔で「本人が痛くなければやっていいですよ」と答えた。

笑。
「それは先生、明日からやっていいですよ」って言ってる感じですけどね、、、と心で思いながらも本人がいいならいいとおっしゃってくれるのならば本人に任せるしかないとここでもまた腹をくくりました。

その日は、痛みも強かったためか、早々に寝てしまった次女。翌日は腫れが酷くなってきて口も開かないけれど、もちろん部活に参加。
それだけではなく、部活後だってマイボールを持って部活の仲間と練習をし、野球部かラグビー部なんじゃないかと思うほど、泥だらけになって夜遅く帰ってきた。

そして、歯が痛くて食べれないだろうから「おかゆがいい」と言っていた本人が「おかゆだとお腹がすいて仕方ないから、普通にご飯を食べたい」と顔を見るとおたふく風邪にかかったようにパンパンに腫れた顔で訴えてきた。

「当日の大会でパフォーマンスを出す事が大切だから、明日は部活を見学して、前日の練習から復活したらどうか?」と提案するも、なんだかはぐらかし声。蓋を開けてみると「練習が始まる前6:50に友達と朝練の約束してる」という。想像以上の奮闘ぶりにむしろ感心。脱帽だ(笑)

こうして、大会当日を迎えるのだけれど、この親知らず騒動はもう一回ある。
とにかく無事に終わってくれる事を祈るしかない一皮剥けた母なのであった。


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Thank you always.