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暑さ対策    [コンディショニング]

「スポーツ現場における最新暑さ対策」を受講したので、講演の内容をざっくりとシェアしたいと思う。

熱中症対策が叫ばれるが、昔は熱中症で運ばれる人の7割が65歳以上の高齢者だったのが今や8割になってしまったそうだ。しかし、スポーツ活動中の熱中症による事故は減少傾向ではあるそう。

【熱中症の要因】となるものは大きく分けて3つ。
【環境】 ・気温・湿度・輻射熱・風速
【運動】 ・強度・時間・休憩・水分・服装
【個人】 ・年齢・体力・肥満・暑さへの慣れ・食事・睡眠・体調

実際の【暑さ対策】としては
①水分補給(運動前 運動中 運動後)
②暑熱順化
③身体冷却(運動前 運動中 運動後)
④コンディショニング(体調管理、栄養、睡眠、リカバリー)
⑤衣服条件

①水分
体重減少率が2%以下で運動能力は20%下がり
体重減少率が5%以下で運動能力は40%下がるんだそう。

体重減少率2~5%で喉の渇き、血漿量現象、体温上昇、心拍数増加、呼吸数増加
体重1%の脱水で直腸温0.3度上昇 心拍数5~10bpm増加

②暑熱順化
最近はニュースでもよく取り上げられるようになったフレーズ。
その名の通り「暑さにカラダが慣れること」
運動などでカラダを動かすと、体内で熱が作られ体温が上昇する。その上がった体温は汗をかくことによる気化熱や心拍数の上昇や皮膚血管拡張によって体の表面から空気中に熱を逃がす放散熱で調整する。体温調節がうまくできなくなると体内に熱がたまり熱中症が引き起こされる。暑熱順化がすすむと、発汗量や皮膚血流量が増え体温調整がしやすくなる。

【梅雨明け前に暑熱順化させる】
最高気温が高くなるのは8月であるのに対し、熱中症が増えるのは梅雨明け頃が最も多いのだとか。これは暑熱順化できていないことによると考えられるため、梅雨に入った今、「暑熱順化」を試みるのが良いのだとか。

実際アスリートはそういったトレーニングをするのだけれど、私たちもやっておくのが良いと思う。鍛錬度合いによって多少やり方は異なるようだけれど、一般的には「やや暑い環境」で「ややきつい強度」の運動を1日30分。種目によるが週5日位を1~4週間行う。

中高年はインターバルトレーニングでもよいそうで3分速歩-3分ゆっくりを1日5回以上
週4回以上を4週間行う。

アスリートでも暑熱順化を完成させるには2週間はかかるようなので、今からやり始めれば梅雨明け頃には完成が目指せる。

③身体冷却
手のひら、足の裏など動静脈吻合を含んでいるエリアを冷やすのが効果的なのだそう。サッカーのインターバルなどこれをやるとやらないでは後半のパフォーマンス力にかなりの差がでるという。テニス、サッカーなど、人工芝等の温度は相
当高いので的確にカラダが冷やすことができるとよいようだ。

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Thank you for today.